タイでの導入事例

Hitachi Industrial Technology (Thailand), Ltd.

公認資格という明確な評価ができるため、タイ版生産マイスターを導入

写真(左から):

製造部
クループチーフ

Rapeapat (ラピーパット) 様

製造部
クループチーフ

Adisak (アディサック) 様

製造部
サブクループチーフ

Boontan (ブンタン) 様

会社名

URL

プロフィール

Hitachi Industrial Technology (Thailand), Ltd.

設立1989年
所在地610 Moo 9, Kabinburi-Korat Rd.(K.M.12), T.Nongki, A.Kabinburi, Purachinburi 25110
主要事業産業用モータ、配線用遮断器の製造

― タイ版生産マイスター導入の背景について教えてください。

櫻井氏 :

  日本では技能者が製造現場の改善事例を社内に報告する機会がありますが、弊社にはそういった取組みがありませんでした。弊社でも技能者を評価できる取組みを探していたところ、日本で実施している生産マイスターがタイにもあることを知り、公認資格という明確な評価ができるため導入に至りました。

エンジニアアドバイザー 櫻井氏

導入後の効果はいかがでしょうか。

櫻井氏 :

  合格者だけでなく、今回学んだ人達も自分の知識を朝礼で話したり、他部門とコミュニケーションをとって改善活動につなげたりと、拡がりつつあります。今後も対象者を増やして改善意識を醸成して、職場改善を進めていきたいと思います。

 

試験に合格しての感想を教えてください。

Adisak氏 :

  嬉しいです。テキストを何度も読み返しました。5S・安全・環境などは毎日の仕事にも活かせて知識が深まりました。  

Boontan氏 :

  嬉しいです。テキストを何度も読み返して一所懸命勉強しました。その内容は工場で適用できます。

 

試験で一番大変なことは何でしたか

Adisak氏 :

  小中高校の時は教科書の中に解答がありますが、本試験には応用問題があるので戸惑いはありました。その分合格できてとても嬉しかったです。 

Boontan氏 :

  問題文が長くて大変でした。読んでいくうちに頭が混乱し、時間制限もあるので焦りもありました。試験は3種類ありますが、特にプラクティス試験は大変でした。

 

試験に合格できた要因は何ですか。

Adisak氏 :

  日頃仕事で使っている内容もありましたし、テキストから知ることもたくさんありました。知っていること、知らないことをうまく組み合わせながら勉強することができたのが良かったです。 

Boontan氏 :

  学んだことを現場で活かすことで理解が深まりました。3冊の本を読んで自分の経験を加えて、試験の問題に答えることができました。

 

勉強方法と勉強時間を教えてください。

Adisak氏 :

  朝と夜に勉強しました。朝は頭がすっきりしているのでテキスト内容が覚えられます。出勤前コーヒーを飲みながら1時間くらいテキストを読んで、疲れていない日の夕方も読みます。テキストは3冊で学習期間は3カ月間ですが、1冊読み終わっても2・3冊目にはいかず、まずは1ヶ月間で覚えらえるよう、1冊目を何度も読み返しました。  

Boontan氏 :

  日曜日に半日ほど勉強していました。1冊あたり3回の理解度確認テストがあり、1回合格すれば2冊目に行けますが3回すべて受けました。1回目で間違っていた問題の振り返りができます。

Boontan氏

勉強中一番大変なことは何ですか。

Boontan氏 :

  時間調整です。残業と休日出勤もあるので勉強時間の確保は大変でした。時間があっても集中力のタイミングも考えないといけません。仕事後、1時間くらいテキストを読んでもなかなかインプットできず、休日を使って少し長い時間勉強しました。そして復習はとても大切でよく読み返しました。

 

今回、理解度確認テストを皆で集まって実施したようですが、どうでしたか。

Adisak氏 :

  一人で勉強していると誤った答えを正しいと思い込んでしまうことがありますがが、毎月の勉強会により、同僚から、フィードバックをもらい、正しい考えに軌道修正することができました。

Boontan氏 :

  同じ部署ではない人たちと実施しました。まだ読んでない人、既に読み終えて理解度確認テストを終わった人もいてバラバラでしたが、既に終わった人は復習できるメリットがあります。今日はこの単位を12〜3時までやろうと、こんな感じで集まって学習したことで、皆で支えあうことができました。私は寮に住んでいるので3人一緒に勉強ができました。仕事が終わった後、午後8時に集まって11時くらいまで一緒に本を読んで、情報交換していました。

 

どうやって自分のモチベーションを維持しましたか。

Adisak氏 :

  今回、このような人材育成の機会を提供してくれた会社に感謝しています。高い学歴がなくても、会社はそれとは関係なく従業員の成長を思い、投資しているのだと感じました。HITTには従業員が約600人いて、今回は23人が対象となりました。選ばれた私たちが頑張らないと会社からの期待が無駄になると思い頑張れました。

Boontan氏 :

  正直にというと、合格による手当はモチベーションになりました。実際、現場で使っている内容、活かせる内容だったこともあり、よりスキルを高めることができるのも、管理者の立場としてやる気につながりました。

Adisak氏

学んだことを今後どのように仕事に活かしていきたいと思いますか。

Adisak氏 :

  学んだことで、 どこを改善するかがはっきり見えました。今まで軽く見ていた面もありましたが、テキストを読んだ後に別の視点ができました。基準の大切さを知りました。基準より低い場合は×、基準より高い場合は〇、これから改善を進めていこうと考えています。

Boontan氏 :

  すぐに使えるのはヒヤリハットです。学ぶ前は、小さなヒヤリハットを見逃していました。今回の学習で改善すべき箇所が数十個見えて改善しました。これまで切断機、旋盤、ロータリー機にはカバーを付けていかったのですぐに改善しました。そして、部下とのコミュニケーションがうまくできて、モチベーションや品質意識が向上しました。朝礼でテキストの内容も伝えていて現場で起こったミスは防止策を立てて説明できるようになっています。

 

これから資格を取りたい方々へのメッセージをお願いします。

Adisak氏 :

  今回の教育プログラムは自職場で応用できます。内容は難しいかもしれませんが、諦めないでモチベーションを維持して欲しいです。自分を信じて頑張って欲しいです。  

Boontan氏 :

  会社に選ばれたことで誇りを持ってもらいたいです。誰でも選ばれるわけではありませんので。合格するかしないかよりも、知識や経験が増えることはとても嬉しいことで、是非皆さんも自分の目的地を設定してたどり着いてほしいです。努力は報われます。

取材 2024年5月

Hitachi Industrial Technology (Thailand), Ltd.

本事例でご紹介している資格試験(生産マイスター)、通信教育について 

https://jmamthailand.co.th/th/services/moim/